システム開発の相場

システム開発は材料費がかかりませんので、その多くの部分を人件費が占めています。

業界特殊な考え方として、「1人月」という単位を用います。1人のSEが1カ月間で20日働いた場合を「1人月」と表現します。

「1人月」は60万円から200万円の範囲でバラツキがありますが、平均は80万円から120万円といわれています。

大手開発業者のほうが高額になる傾向にありますが、下請け~孫請けといった開発が常態になっているからです。この点、実力のある中小規模の開発業者に発注できれば、同品質でありながら安価に開発できる場合があります。

最近はオフショア開発といって、国内ではなく中国やインド等の海外で開発する場合もありますが、この場合国内の開発より安く上がります。

当サイトの見解として、1人月60万円の提示の場合、採算がとれているのか疑問に感じます。

相場の「1人月」はシステム開発部分だけであり、導入後の保守管理などは別に考える必要があります。

クラインアント企業としては、「良いものをできるだけ安価に」と思うのは当然のことです。予算交渉する場合、「1人月」に注目しつつも、優先順位の低いものは見送るとか、開発後期での仕様変更や仕様追加を回避する等を考えたほうが安く上がると思われます。そのためには見切り発車ではなく、事前に入念なヒアリング行い、複数業者からの提案を比較検討することです。

当サイトは一貫して、最初の段階でシステム導入の必要性、何をどうしたいのか、現状からどうしたいのか、さらにそれら要望の順位を明確にすることを提唱しています。

これらは専門用語でRFP(提案依頼書)といいます。

これが明確であるほど精度の高い提案や概算見積を取ることができます。

不明瞭のままですと開発業者としては高めの見積を出すことになってしまいます。