SE(システムエンジニア)とは?

一般にSEと聞いてもピンとこないかもしれません。それは彼らの仕事振りを目にする機会がないからだと思われます。

SEとはシステム開発従事者の総称で、会社や業務分担別に呼称が異なる場合があります。業務分担別に分けると一般的に下記のようになります。

SEの階層

階層により権限も異なり、上層になるほどプライドが出てくるので、ひとまとめにSEと呼ばず“技術方”としたほうが無難かもしれませんが、当サイトではSE(システムエンジニア)と呼ばせていただきます。

システム開発は、ほぼ全てのコストが人件費のため、「コスト削減=人件費削減」となります。十分な人員確保なしにシステム開発を先行させることが日常的になっているため、長時間勤務は常態であり、特に締切間際は会社で泊まり込みになることもあります。

10時頃出社、午後から打合せ、夜8時から会議スタート、などという一般的でない生活リズムが普通になっています。

会社によってはフレックスタイム勤務の場合もあり、契約社員という立場の人も結構多いのが特徴です。

彼らは総じて新しい物好き、情報収集に余念がなく、新しいIT系の話題が大好きです。

最近では外国人SEの存在も見逃せません。
入管政策は外国人SEの在留要件を緩和する方向にあり、数としては増えている印象がありますが、お客様との打合せに来ることは稀なので目にする機会は少ないかもしれません。
人件費は日本人とあまり差異がないので、大きいメリットは感じられません。外国人SEは「技術」というビザで就労しているのですが、ビザの条件として日本人と同等の賃金と定められているからです。

一方で海外業者の場合こうした賃金制限がないため、技術レベルの割合には開発コストが安価になるメリットがあります。海外業者への発注・外注をオフショア開発と呼びます。
海外業者の場合、契約文化の違いから“阿吽の呼吸”というのは難しく、通訳となる“ブリッジ”と呼ばれる技術者を配置しますが、オフショア開発が円滑にいくかはブリッジの能力によるところが大きいと言えます。

インドはIT先進国で、国家をあげてIT教育をバックアップしていますので、技術力は相当高いと思われます。先進的な開発企業になると、同じ社内に「対アメリカ向けチーム」「対日本向けチーム」と分かれていて、相手国の諸事情に合わせた開発をするなど、グローバルな視野で経営にあたっている開発企業もあります。

SEは特殊な人間ではありません。プログラムを作成し、大量のプログラムを組み合わせてシステムを開発する技術者に過ぎないのです。

それはノコギリやトンカチなどを上手に使って木材を加工し、様々な材料を組み合わせて家を建てる大工さんと同じようなものです。

ただSEが分かりにくいとすれば、作っているものが目に見えないからではないでしょうか。

大工さんの仕事では、切ったり削られた木は目に見えますし、最終的に建てられる家はイメージできるのに対して、プログラムもシステムも目に見えず、コンピュータ上で動いて初めて分かります。

もっと正確に言えばプログラムが見えるのではなく、プログラムが処理して出力した結果を見ているのに過ぎないからではないでしょうか。

また、SEやプログラマは終始コンピュータと向き合って人と接するのが苦手…とか、バリバリの理系で理屈っぽい論理的な話しかしない…と思われがちですが、システム開発はお客様と一緒になって作り上げていくものです。

何より重要なのは、コミュニケーション能力であることは間違いありません。逆に言えば、どんなにいいプログラムを作れても、コミュニケーション能力が低いSEは「できるSE」とは言いません。